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国内における新築過剰供給について

不動産

現在の国内住宅市場を調べると、物件数は約6,000万戸、世帯数は約5,200万世帯、約800万戸の空き家がある状態と言われています。
ちなみに、800万という数字はおよそ東京23区の人口規模と同じ数です。そう考えると驚異的な数字ですね。
 

 一方で新築業界ではそうした状況のなかでも物件を作り続けています。2013年は全国で99万戸、2014年は91万戸と年間100万戸近い物件を市場に供給し続けています。新築の建築を主要事業としている企業が多いので当然といえば当然です。今、主要事業として利益がでている事業を縮小することは、相当に勇気がいることですしね。
 

 しかしながら、現状800万戸あまっている市場にこれまでのように毎年100万戸ずつ物件を供給すれば、当然マーケットが崩壊することになります。もちろん人口が爆発的に増えれば別ですが。ちなみに、ここはアメリカは他の先進国と比較して大きく異る点の一つだと思います。他の先進国は、人口は増え続けているんですよね。どうして日本は人口増えないんでしょう。これは別の機会に調べてみたいと思います。

 さて、この不動産のマーケットが崩壊するのは今に始まった事ではないと僕は思います。バブルの崩壊の時がそれですね。かつてのバブル崩壊の時のように不動産業界は住宅ブームを仕掛けて大量に供給しては、ブームの終焉にともなって過剰在庫を作り出しバタバタと倒産していくことを繰り返してきました。

 そのような中でも新築住宅の供給は増え続けています。。居住用の住宅、賃貸用の住宅などあらゆるジャンルの住宅が増えていますね。更に、最近、目をみはるのは、価格の低下です。供給業者の経営努力によってコストダウンが徹底されているという側面も確かにあるとは思いますが、ここまで相場が下がるということは、すでに価格競争に陥っているという事だと思います。

 建築会社にとって、在庫は資金繰りの悪化を招きますから、売れ行きが怪しければ価格を下げてでも裁こうとします。これは、かつてのアメリカ サブプライムローンのときと少し似ていますね。もしかしたら、日本版サブプライム問題はもうすぐそこまで来ているのかもしれません。


 住宅購入者からすれば、安く手に入ると喜んでも良い状況のように思われますが、最終的に損をするのは住宅購入者自身です。なぜなら新築戸建の相場価格低下は、中古戸建の一層の相場低下につながるからです。
 新築住宅の価格や価値が低下すると、次に影響がでるのは中古住宅市場です。現在、日本では中古住宅の流通を活発化させるために、様々な施策を講じていますが、そもそも新築と中古でたいして差がないのであれば、中古を選ぶ理由はありません。元来、日本人は新しいものを好む傾向が強く、古いものは嫌う傾向にあります。そのような中でも中古を選ぼうとするのには、価格が安い、新築は変えないという理由にほかなりません。
 今、流行りのリノベーションをするために中古を購入するような層は、数に開きはあるにしても、今も昔も存在していたと思うのです。
 目先の事だけにとらわれて事業を継続する建設会社・不動産会社は、そろそろ本気で考えなければならない時期に来ていると僕は思うのです。